使用済み水道メーターの分解を市内の障害者就労施設などに委託する苫小牧市の「撤去水道メーター分解委託事業」が今年で2年目を迎えた。事業所では施設利用者が真剣な表情で作業を行い、就労の可能性を広げようと努力を重ねている。障害者の就労支援や社会参加の後押しにつながる取り組みで、市は今後も継続する考えだ。
市が料金徴収に使用する水道メーターは8年置きに交換するのがルール。以前は使用済み品をリサイクル業者に売却していたが、本州の自治体が分解業務を障害者施設に委託して就労機会づくりを進めていることを知り、市内でも導入しようと2016年に検討を開始。19年6月から市内の就労支援施設など11カ所への委託を始めている。
各施設では利用者が市から貸し出された専用工具を使い、使用済みメーターを分解。銅を中心とした金属類とプラスチック類に分別後、金属は市が引き取って業者に売却。プラスチックは廃棄物として処理している。施設には業務委託費が支払われ、利用者の収入確保とともに就労機会創出につながる仕組み。初年度の実績は約1万1000個、今年度は約1万5000個を市内9施設に委託する計画という。
施設側からは、利用者の新たな適性の発見や就労意欲の向上などで成果が出ているとして好評だ。
今年度から業務を受託している就労サポートセンター紙風船(苫小牧市柳町)では、月曜日から金曜日の1日1時間半、施設内の一室で利用者2人が分解作業に従事している。利用者の男性(33)は「少し力が必要だけど、とても楽しい作業」と笑顔で語り、別の男性(19)も「もっと素早く動き、移動時間を短縮できるようになりたい」と意欲を示した。
同センターの和泉雅子センター長は「分解作業に適性が合っていることが分かった。実践的な経験を重ねながら一般企業への就職につなげたい」と語る。
作業を委託する市水道管理課は「これからも障害者の就労機会拡大と経済的な自立促進に寄与したい」と話している。
















