苫小牧市が、昨年10月施行の債権管理条例に基づき、2019年度に放棄した債権の総額は2億3569万6702円に上った。債権滞納が長期間におよび、今後の回収も見込めない債権の整理が進み、放棄額は2億円を超えた。
市財政部によると、債権放棄額は一般会計で総額713万4017円。内訳は市営住宅関連で市営住宅使用料が110万4500円(55件)、駐車場使用料は2万9900円(15件)、個人負担修繕料は249万9322円(37件)。市全体の土地貸付料で131万2543円(21件)、契約解除に伴う違約金は218万7752円(1件)。
特別・企業会計は総額2億2856万2685円。内訳は水道料金が18年度以前の滞納分を含め累計1億3528万2320円(3万3860件)、診療料金等は同9325万7772円(4918件)、国民健康保険事業関連の損害賠償金は2万2593円(2件)となっている。
債権放棄は、破産法などの適用で債務者が支払いの責任を免れたり、長期間にわたって徴収できず消滅時効を迎えたりしたケースが多い。財政部の担当者は「効率的な債権管理の観点から、回収見込みのない債権をいつまでも管理し続けるのは適切ではない―との考え方に基づき整理した」と話す。
これまで、債務者が時効の完成を主張する「時効の援用」を確認できなかったり、案件ごとに議会の議決を経る必要があったりして整理が進まなかった債権を、同条例に基づき大幅に放棄した格好だ。来年度以降、債権の放棄額が縮小する見通しという。
同条例は、債権の種類によって根拠となる法令が多岐にわたり、煩雑だった債権管理の手続きを明確化。一定の要件を満たした債権は、個別に議会の議決を経なくても放棄できる形に改めた。
















