苫小牧市は市内に5カ所ある自然環境保全地区について、保全だけでなく環境教育に活用するための検討を始めた。いずれも特徴的な景観を持ち、希少な動植物が生息する場所だが、市は保全と利活用の両立を図り、その価値を発信する道を探る。
保全地区に指定されているのは▽トキサタマップ湿原地区(45・5ヘクタール)▽勇払川旧古川地区(11・1ヘクタール)▽樽前ガロー地区(8・6ヘクタール)▽ウトナイ沼南東部砂丘地区(64・5ヘクタール)▽沼ノ端拓勇樹林地区(3・2ヘクタール)―の5カ所。
活用の方法は、環境教育や自然観察会などを念頭に置く。樽前ガロー地区はすでに景勝地として知られており、安全な利用策を考える。旧古川地区はアイヌ民族の丸木舟が出土した経緯から、歴史教育に生かすことも視野に入れる。
拓勇樹林地区はごみの不法投棄などの苦情が市に寄せられ、自然環境保全審議会で在り方を検討中。答申や住民の意見を聞いた上で2021年度内に方針をまとめる。この問題をきっかけに保全地区の貴重な自然を知ってもらう機会を模索する動きにつながっており、拓勇樹林の活用策をまとめた後、他の2地区の検討に入る。
トキサタマップ湿原とウトナイ沼南東部砂丘は人の立ち入りが難しいため現状のまま保全する方針。市環境生活課は「それぞれの地区に豊かな自然がある。人の手を加えず、自然を楽しめる策を考えたい」としている。
















