安平町 高齢者向けスマホ教室 デマンドバス予約方法など学ぶ

安平町で町民向けに始まったスマホ教室

 安平町は、ICT教育の一環として高齢世代を中心にスマートフォン(スマホ)の正しい使い方を教える町民向け「スマホ教室」に乗り出した。来年1月まで各地区ごと月に2回、教室を開催する。町内のデマンドバスのアプリ予約や、自治会や町内会といった団体活動でのコミュニティー創出など活用の拡大にもつなげていく。

 町によると、一昨年9月に胆振東部地震があった際、一般の電話が使えないために町からの情報が町民全体にうまく行き届かなかった反省や電子化の普及を踏まえて教室を企画した。実際に「スマホを使いたくても操作方法が分からない」という声が多い高齢者層をターゲットにスマホの知識や使い方を伝えていく。

 今月は26日と28日に開催し、計30人ほどが受講した。28日に追分地区のぬくもりセンターで開いた教室には7人が参加し、町が連携する携帯大手のソフトバンクの職員が講師となり、無料通信アプリ「LINE(ライン)」の使い方や町のデマンドバスの予約方法を説明した。

 60代の女性は「知っているつもりだったが、新たな発見が多かった。マップも表示できるのはすごく助かる」と笑顔。目黒勇さん(78)も「ラインは使っているが、忘れっぽいので改めて勉強になった」と振り返り、「広げていくために声を掛け合って、みんなで参加することが大事」と語った。

 町は今年度、全地域での光回線事業など環境整備に着手。キャッシュレス決済やショッピング、ポイント還元事業「マイナポイント」といった電子化が進むことに合わせ、町民がスマホを有効活用できる体制を構築していく。

 指導に当たる町地域おこし企業人の宮本直哉さん(55)は「スマホは外の情報を知る手段としても有効。高齢の方でも普通に使うような環境を整え、便利な生活を送ってもらえたら」と話していた。

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