道南バスが値上げ申請 苫小牧市内路線は対象外

道南バスが値上げ申請 苫小牧市内路線は対象外

 道南バス(室蘭市、長谷川義郎社長)は26日、日高管内などで運行する路線バスのうち、昨年12月に値上げした苫小牧市内線を除く全36路線の運賃値上げを北海道運輸局に申請した。乗務員や整備士の人員不足、車両や施設の老朽化、キャッシュレス化の機器導入などが理由。上限運賃の平均改定率は11・51%で、来年4月1日の改定を予定している。

 対象は日高管内の他、室蘭、登別、後志管内倶知安町などで、高速バスは除く。これら区域の改定は1996年9月以来で、消費税率引き上げによる改定を除けば、約28年ぶりの上限運賃変更の認可申請。値上げで、初乗り運賃は200円となり、現行の160円から40円アップする。

 苫小牧市内線は、今回の改定エリア対象外で、実施運賃の変更もない。

 同社は、2023年度まで5期連続の赤字決算で、24年度も5億7600万円の赤字見込み。25年度の推計は、運賃を改定しなくとも5億1000万円の赤字で、値上げにより2億7900万円の赤字まで赤字幅を圧縮できる見通し。

 同社は運行ダイヤの効率化、QRコード決済の拡充など、収支バランスの見直しを進めてきたが、今後もラッピングバスや新規広告媒体収入の拡大など、運賃収入以外の収益確保やPRに努めることで、経営改善を図って事業を継続するとしている。

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