パワハラで消防長ら処分 職員8人に暴力や暴言 白老町

パワハラで消防長ら処分 職員8人に暴力や暴言 白老町

 白老町は9日、部下の複数の職員に対しパワー・ハラスメントを繰り返したとして、同日付で町消防本部の男性消防長(59)を減給10%2カ月、町消防署の男性参事(57)を停職2カ月、必要な調査や報告を怠ったとして男性消防署長(58)を戒告とする懲戒処分を発表した。

 町によると、情報を得て8月に町の担当者が聞き取り調査を行ったところ、20代~40代の消防職員8人に対する6件のハラスメントを確認し事実認定した。

 消防長は2019年から今年にかけて、職員に対して日常的に威圧的な言葉や態度で長時間に及ぶ指導を繰り返した。非番の職員も呼び出して叱責する行為もあり、精神的苦痛を与えた。

 参事は17年から今年にかけて、業務中の指導においてヘルメットの上から職員の頭をたたいたり、体をつねったりする暴力を振るい、「死ね」「デブ」「ブタ」といった暴言も吐いた。自宅への家具の搬入や庭づくりを手伝わせるなど私的な雑用も職員に強要して肉体的、精神的苦痛を与えた。

 消防署長は、ハラスメントの疑いがあることを知りながら、必要な調査や報告を怠った。

 町消防本部や消防署内で明らかになったハラスメント行為について戸田安彦町長は「公務員として率先して法令を順守すべき職員の不適切な行為によって、町民の信頼を損なう事態となり、心からおわびしたい」とコメントした。再発防止に向けて町は「全職場の職員への指導強化や相談窓口機能の充実、ハラスメント防止研修の実施などに取り組みたい」としている。

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