鶏卵製品や菓子製造販売のマザーズ(本社白老町、川上一弘社長)が同町社台で4月にオープンした新店舗「マザーズ+(プラス)」が、日本デザイン振興会(東京都)の2020年度グッドデザイン賞を獲得した。鶏舎をモチーフにした建物の優れたデザインや、鶏卵・鶏肉の加工や調理などの過程が見学できる仕掛けが高く評価された。
「マザーズ+」は木造一部鉄骨造り2階建て、延べ面積891平方メートル。鶏舎の形をイメージした幅13メートル、奥行き65メートルの縦長の建物で、道産の集成木材をふんだんに使用した。店舗では鶏卵を使った焼き菓子や鶏肉商品などの製造販売のほか、鶏卵の洗浄や選別、出荷までの工程をガラス越しに見学できる設計とした。
道産木材の地域資源を活用した建物の優れたデザインや、養鶏業への理解を深めてもらうための見学機能が高く評価され、今年度のグッドデザイン賞につながった。受賞企業となったマザーズの母体・北海道種鶏農場(白老町)の川上一弘社長は「グッドデザイン賞をはじめ、空間デザインや林業関係などの団体からも評価され、数々の賞を得た。新店舗が各方面から注目されたことは、とてもありがたい」と喜ぶ。
同振興会は今年度、さまざまな製品や建物など4769件を審査した結果、1395件にグッドデザイン賞に授与することを決定し、このほど発表した。道内では「マザーズ+(プラス)」のほか、断熱材や企業の新社屋、マンションなど10件が受賞した。

















