国税庁などが主催し、税をテーマした中学生の作文コンクールで、白老中学校1年の泉野知花さん(13)が北海道知事賞に輝いた。自らの体験などを基に税の意義や役割をつづった内容が高く評価された。泉野さんは「社会のために使われる税についてもっと知りたい」と話す。
税を考える週間(11月11~17日)にちなんだ「中学生の税についての作文」は、国税庁と全国納税貯蓄組合連合会が毎年公募し、各税務署の管轄地域などで受賞作品を選んでいる。第54回の今コンクールでは、苫小牧税務署管轄の東胆振と日高の一部から10校189点の応募があり、この中で泉野さんの作品「税金をもっと身近に」が道知事賞を受賞した。
本が大好きという泉野さんは、昨年10月に消費税率が8%から10%に引き上げられ、図書購入の支払額も上がったことをきっかけに「税金とは何なのか」と考えるようになった。学校の租税教室で消費税が社会保障のために使われると知り、税の大切さを学んだという。また、地元に開設された民族共生象徴空間(ウポポイ)も国立施設として税金で整備されたことも学び、アイヌ文化の発信やまちの発展にも役立っている税の意義を考えるようになった。
そうした身近な体験などを基につづった作文は審査で高い評価を受け、道知事賞につながった。1日に白老中で表彰式が行われ、苫小牧道税事務所の大滝正志所長から泉野さんに賞状が手渡された。
受賞に泉野さんは「まさか自分の作品が選ばれるなんて」と驚きながらも、「社会のために使われる税についてもっと学んでいきたい」と話した。同校の小林俊文校長も「生徒の受賞は学校としても大変に光栄」と喜んだ。
一方、国税庁などによる高校生対象の作文コンクールで白老町関係では、北海道栄高校3年の佐藤友哉さんの作品「未来へつなぐ税制」が苫小牧税務署長賞に選ばれた。

















