収蔵品HPで写真や解説 国立アイヌ民族博物館  古文書や衣装など155点 

収蔵品HPで写真や解説 国立アイヌ民族博物館 
古文書や衣装など155点 
国立アイヌ民族博物館がホームページで公開している収蔵資料データベース

 白老町の国立アイヌ民族博物館(佐々木史郎館長)は、収蔵資料のデータベースをホームページ(HP)で公開している。古文書や祭具、衣装、装身具といったアイヌ民族の関連資料の検索システムを整え、写真や解説で情報を提供している。

 同博物館は、ポロト湖畔にあった旧アイヌ民族博物館からの引き継ぎや、新たな収集分を含めて約1万点の資料を収蔵している。そのうち155点の資料についてHPのデータベースに載せ、公開を始めた。

 資料はイナウやイクパスイといった祭具、木綿衣や樹皮衣、マキリ(小刀)、交易で入手した漆器、古文書や絵図などで、写真や寸法、解説文を掲載。「私たちのことば」「私たちの世界」「私たちの交流」など同博物館の六つの展示テーマに沿って資料を分類し、簡単に検索できるよう工夫も凝らしている。

 データベースには絵図や文書も数多く収録し、明治期に白老や平取などを訪れ、アイヌ民族の集落に滞在したイギリスの紀行作家イザベラ・バード(1831~1904年)の著書「日本奥地紀行」や、幕末に蝦夷地(北海道)を踏査した松浦武四郎(1818~88年)の「東西蝦夷山川地理取調図」などもある。

 同博物館は「キーワードをあらかじめ設定し、アイヌ文化になじみのない方でも検索できるようにしている」とし、今後データベースの資料を順次増やしていくという。

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