苫小牧市や交通事業者、市民などでつくる公共交通協議会は、市内バス路線の「長期的に目指すべき姿」の素案をまとめた。従来の路線をJR苫小牧駅を起点に東西に延びる「東西基幹軸」と、そこから郊外などに枝分かれする「枝線」に整理。乗り継ぎや運行の効率化で、一定水準の公共交通サービス維持を狙う。再編案のシミュレーションなどを経て、市が2020年度内の策定を目指す地域公共交通計画に反映させたい考えだ。
東西基幹軸は沿線に主要目的地の学校や病院、商業施設などが立地するルートを残す一方、市街地から外れた乗降客の少ない路線は再編、集約する。
苫小牧駅を起点とした長大な路線を東西で分け、1路線当たりの走行距離を短くする。定時運行や増便などにより、待ち時間短縮効果などを見込む。
枝線は郊外の団地などから東西基幹軸の乗り換え拠点までの足を確保する。
素案は、東西基幹軸と枝線の形成に当たって重複・並行路線の再編やダイヤ調整に加え、駅のターミナル機能強化、バスを待つ環境整備などの必要性も指摘している。
11月下旬に苫小牧市役所で開かれた同協議会の分科会では再編案に対し「運営側にとって効率的な路線でも、利用者には不便をもたらす可能性がある」「ニーズをしっかりと調査、分析すべき」といった意見が相次いだ一方、高齢化の進展やコロナ禍によるバス利用減を踏まえ、「現状のままでは公共交通を守れない」と抜本的な路線見直しに理解を示す声も出た。
今後、複数の路線再編案のシミュレーションを経て利便性、サービスの質など乗降客への影響を見極める。営業収支の変化も踏まえた検証結果が年内の分科会で示される見通しだ。
















