2020年度「北海道産業貢献賞」(森林づくり功労者)を受賞した、苫小牧広域森林組合代表理事組合長を務める小坂利政さん(73)=むかわ町在住=の表彰伝達式が15日、町役場で行われた。栄誉を受け、「あまり実感はないが、組合員や行政の皆さんのおかげで20年続けてこられ、うれしく思っている」と喜びを語った。
小坂さんは1988(昭和63)年に当時の鵡川町森林組合の監事に就任して以来、20年以上にわたって森林づくりに従事。2011年から胆振管内2市4町で構成する現組合の代表理事組合長として、組織体制の充実と経営基盤の強化、地域の課題にもなっている担い手対策として自らが先頭に立って人材育成・確保に取り組むなど地域林業の活性化に貢献した。
一昨年9月に発生した胆振東部地震後は、被災した工場施設の再建や原木確保に努めるとともに、被害を受けた森林の早期復旧に力を注いでいる。
当初は同日、札幌市内で表彰式が予定されていたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により中止となったため、町役場で胆振総合振興局の花岡祐志局長から賞状を受けた。
小坂さんは、約4300ヘクタールにもわたって山腹崩壊した森林の現状を目の当たりにし、「あまりにも衝撃的で、組合そのものがつぶれるのではないかというくらい悲惨な状況だった」と被災した当初を振り返りながら、「山の持っている力がなくなると、農業などにも影響が及ぶ。10年、20年とかかるが、一日も早い復興に向けてわれわれが先頭に立ってやっていきたい」と決意を新たにした。

















