真冬並みの寒さ。7文字を書くのは簡単だが、寒い。朝、1、2の3でドアを開けて新聞を取る。その十数秒間の何と長くつらいこと。
先日の新聞に、国際自然保護連合の絶滅危惧種最新版が紹介されていた。植物では北海道の春を代表するオオバナノエンレイソウの名があって驚いた。
北海道新聞社「北海道の植物 野の花」によると、花びらに見えるのは萼(がく)。がくが茶色がかった紫色のがエンレイソウ。白いのがシロバナ(ミヤマ)エンレイソウ。がくも葉もふっくらと大きいのがオオバナノエンレイソウだ。他にヒダカエンレソウ、コジマエンレイソウもあるという。樽前山5合目から上の観光道の両側に点々と咲いている。千歳市内の防風林や新冠町の判官館自然公園などには群落があり、カメラを担いで通っていた。十数年前、十勝管内大樹町の歴舟川近くで偶然大きな群落を見た。十勝では花も草丈も一回り大きかった。
子どもの頃、林の中にカタクリなどとほぼ同じ時期に咲いていた。美しくてとても摘む気にはなれなかった。危惧種指定の詳細は分からないが採取や盗掘が主因だろうと思う。美しさが盗掘を招くとすれば悲しい。保全活動の強化が求められる。
いつになく厳しい冬の訪れ。寒波に加え道北では積雪が1メートルを超えた所も。「冬来たりなば春遠からじ」。春が一歩近づいたとうたった先人の詩を思い出す。冬に耐えて、雪が解けたら春の花たちの見守りを。(水)









