鵡川高校(三村素道校長)による「むかわ学」の提言発表会が18日、むかわ町道の駅四季の館で開かれた。3年生42人が3年間、町内の資源を生かした新たなまちづくりや、現状の課題解決などをグループごとに研究した成果をまとめ、町に提言した。
▽恐竜・自然▽漁業▽福祉▽観光―のテーマごとに計10グループがプレゼンテーションを行った。恐竜を生かしたまちづくりについて考える恐竜グループは、例年行っているハロウィーンイベントに合わせて恐竜関連の着ぐるみを着た仮装パーティーの開催を提案。それに伴うグッズの販売、新型コロナウイルス感染症対策として屋外での実施、SNS(インターネット交流サイト)を活用した宣伝について説明した。
漁業をテーマにまとめたグループでは、むかわの特産品シシャモの漁獲期が1カ月ほどしかない点や、近年不漁に陥っている現状を報告。それを踏まえて一つのグループは、町を知ってもらうために青森県で行われているまちおこしのグルメイベントへの参加を提言した。別のグループからは釣り堀や体験レジャー、飲食店を組み合わせた多目的施設の設営といった意見が出された。
福祉のグループでは、介護職員の人手不足解消の一助として、同高で行っている中長期インターンシップ(職業体験)を利用した高校生のボランティア派遣や子育てに配慮した公園の増設を訴えた。
同グループの佐藤翼さん(18)は「伝えたいことをしっかりまとめて伝えられた。介護のボランティアも、一人でもやる(生徒が出る)ことで変わってくると思う。今あるものを維持して向上させていくことは現実味があると思うので、考えてもらえたら」と提言の活用を期待した。
竹中喜之町長は「人とものの流れを大切にすること、担い手対策を図ること、今だからこそできることなど、みなさんの考察する姿勢を強く感じた」と講評。町で現在、新たなまちづくり計画の策定に向け準備を進めていることから、「一つでも生かせるものの反映に努めたい」と検討を約束した。

















