2018年9月の胆振東部地震発生を受け、厚真町が開局した臨時災害放送局「あつま災害エフエム」が29日夜、惜しまれながら最後の放送を終えた。町民の心に寄り添い、約1400回にわたって生活や防災情報、音楽や雑学など町民が元気になる話題を届けてきた。関係者は「皆さんの支えのおかげで続けられた」と感謝の思いを語った。
最終回のパーソナリティーを担当したのは町職員の岡橋篤志さん(32)と佐々木春香さん(48)、町地域おこし協力隊の村上紗希さん(34)の3人。気象や行政情報、リスナーや他放送局から寄せられたメッセージ、リクエスト曲など盛りだくさんの内容で、時折しみじみとした表情を浮かべながら約1時間にわたって放送。最後まで笑顔で大役をやり遂げた。
岡橋さんは「皆さんの心に届いていることを実感した。1年目と2年目の節目に震災の振り返りをしたことがいい思い出」と感慨深げに話す。佐々木さんは「多くの方から励ましや力になったというメッセージを頂いた。こちらこそ『ありがとう』という気持ち」と実感を語った。
18年9月の初回放送を担当したという村上さんは「聞いてくれる皆さんのお役に立てればと思って続けてきた」と述べ、町民から寄せられたメッセージを見ながら「言葉にならないくらいにうれしいです」と笑顔を見せた。
















