2020年に苫小牧署が認知した管内(東胆振1市4町)の刑法犯件数は11月末までに計709件(前年同期比376件減)となり、過去10年で最少だった19年の1170件をさらに下回る見通しだ。一方、特殊詐欺は2件増の9件、被害額も約294万円増の約1271万円と深刻化している。同署生活安全課の菊地淳一係長は「コンビニや金融機関とも連携を強めていく」と対策を強化する考えを示しつつ、「市民一人一人が手口を理解することも必要」と呼び掛けている。
認知された刑法犯の中で、最も多かったのは窃盗の450件(同276件減)で、空き巣、事務所荒らしなどの侵入窃盗70件(同57件減)、自動車や自転車などを盗む乗り物盗62件(同90件減)。殺人や強盗などの凶悪犯は6件(同3件減)となった。
一方、暴行を伴う強制わいせつは同6件増の8件、性器の露出など公然わいせつが21件(同3件増)と増加している。同署はパトロールを強化するなど対策を講じているが、歩きながらのスマホ操作やイヤホンで音楽を聴いていた女性が被害に遭ったケースなどを挙げ、「人通りの少ない裏道や夜道では周辺に細心の注意が必要」と自衛の重要性も訴えている。
特殊詐欺は9件で計1271万9996万円の被害があり、このうち5件が預貯金詐欺で、4件は架空請求詐欺だった。
預貯金詐欺は、銀行員などに成り済ました犯人が言葉巧みに暗証番号を聞き出し、キャッシュカードをだまし取って現金自動預払機(ATM)などから現金を引き出す手口で今年、急増した。同署は、検挙率の向上とともに犯罪抑止に向けた積極的な啓発活動を進める方針で、さまざまな媒体を活用しながら手口も広く周知して被害の撲滅を目指す考え。
中谷錠司副署長は「全体の事件数は減っているものの、詐欺被害は依然として多い。不審な電話などがあった時はすぐに警察へ相談してほしい」と注意を呼び掛けている。
















