願う

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 年明け早々から取材現場で、コロナ禍の影響を実感している。例年であれば大手企業などの仕事始めに顔を出し、トップらが明確な目標を示して夢や希望を語る様子に、こちらも多くの気付きを得て、気を引き締め直す。今年は年頭行事の簡略化やリモート化が進み、「密」の回避も相まって、立ち会うことすらほぼできずにいる。

 出初め式など多くの恒例行事が中止を余儀なくされ、初競りも威勢良いセレモニーはなし。あいさつ回りも可能な限り、電話やメールで済ませた。仕事量の軽減は恩恵かもしれないが、失われるものも多い気がする。コロナ禍は生活様式だけではなく、日常の風景までも様変わりさせている。

 年が改まったことで、気分を一新させられるはずが、感染拡大は残念ながら続き、東京など1都3県では緊急事態宣言の再発令が取り沙汰される。北海道はひと頃よりも落ち着いた印象だが、苫小牧市を含む胆振管内はクラスター(感染者集団)の発生が続き、予断を許さない状況だ。

 コロナ感染拡大から間もなく1年。時間軸では節目かもしれないが、あらゆる場面で変化を求められ、情勢は今なお変わり続けている。コロナがいつ終息するのか、うまく付き合うしかないのか、近い将来の予想も付かないが、人類はウイルスに勝ち続けてきた歴史がある。今年こそ良い一年になることを願っている。(金)

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