あと1年と1カ月後、中国・北京で聖火が燃え盛っている、はず。地球上の新型コロナウイルス情勢は予断を許さないものの、冬季五輪の次回大会はもう間近と言える。
出場権を既得しているアイスホッケー女子代表「スマイルジャパン」が挑む。直近世界ランキングは6位。女子の正式種目化は6カ国が競った1998年長野大会が始まりで、開催国枠の日本は最終6位。後3大会は予選で敗退し、突破がかなった2014年ロシア・ソチ―8カ国中7位、18年の韓国・平昌―同6位を経て来年2月開催の北京で4度目の銀盤出番を迎える。苫小牧を結節点にした歴代選手・スタッフらの多数が過去すべての五輪に関わってきた。
均衡の取れた攻守とプレーの速さが武器の日本は「メダル獲得」の偉業を目指す。選手層が分厚い米国、カナダにあらがい、続く上位群のフィンランド、ロシア、スイス撃破を成すか。
目下、出場権未獲得のドイツ、スウェーデンも強敵。かつてライバルとして日本と渡り合い、世界選手権トップクラスでも競った中国は自国開催に特別なチームを編成するだろう。昨季後半から彼我の戦力見極めに重要な強豪招待や海外遠征などの強化活動が停止中の逆境にあるスマイルジャパンだが、飯塚祐司監督は昨年末の苫小牧合宿時に「決定力は最重要課題になる」と見通しを述べた。この競技の歴史が長い男子も届かなかった前人未到の領域を突っ走るチームから目が離せない。(谷)









