1969年の創業以来、52年にわたり手作りの味を届けてきた苫小牧市旭町のマルケイ食堂が8日、最後の営業を終えて閉店した。カウンターに5席しかない店内には常連客らが詰め掛け、店主の宮武雄一さん(78)と妻のしづ江さん(74)にねぎらいの花束を手渡し名残を惜しんだ。
同店は昨秋、しづ江さんが一時、体調不良で倒れたのを機に閉店を決めていた。年明けは4日から最終日までに約300人が来店。定番メニューのカツカレーを中心に1日当たり平均で約70食を提供したという。
雄一さんは「2人で助け合いながらやってきた。52年間も続けられたのはお客さんのおかげ」と感謝。しづ江さんも涙ぐみながら「長年やってきてたくさんの人と出会えた。皆さんに『ありがとう』を言いたい」と語った。
10年以上利用している市内三光町の会社員、三浦美穂さん(30)は「父が常連で家族ぐるみの付き合いだった。憩いの場がなくなって寂しい」と残念そう。2018年から通い、閉店と聞いて飛んで来たという旭川市の運転手、村瀬寛起さん(60)は「苫小牧で昼飯と言えばここだった。元気なうちに惜しまれて閉店するのも宮武さんらしい」と握手を交わし、笑顔で別れを告げた。
店内の調理設備などは日高町内で厩務(きゅうむ)員を養成する施設に寄贈。雄一さんは趣味のそば打ち、しづ江さんは盆栽をそれぞれ楽しむつもりという。
















