東京オリパラ

東京オリパラ

 新型コロナウイルスの世界的な感染拡大で1年延期となった2020東京オリンピックは、今年7月23日開幕する。順調なら史上最多の33競技339種目が8月8日まで繰り広げられ、各種目の「世界一」が決まる。引き続き8月24日には東京パラリンピックが開幕、9月5日まで22競技539種目で覇を競う。

 東京オリパラの延期は、各選手たちの競技人生に大きな影響を与えた。1年という長さと自身の年齢を考え、無念の引退を表明した選手も何人かいた。「日の丸」を背負って世界の頂点を極めるには並大抵の努力だけでは済まされない。自分の肉体と心を極限まで研ぎ澄ます必要がある。その過酷さをよく知っているためだろう。

 今から1カ月前の昨年12月13日、東京・講道館で柔道の男子66キロ級五輪代表決定戦が行われた。14階級ある柔道で唯一代表が決まっていなかった種目で、阿部一二三選手(23)と丸山城志郎選手(27)が延長も含めて24分以上にわたる壮絶な死闘を繰り広げた。新旧世界王者の歴史に残るような真剣勝負に胸を打たれ、同時に五輪出場の厳しさを改めて知らされた。

 今、東京とその周辺に発令されたコロナ緊急事態宣言で、オリパラの再延期や開催中止を懸念する声も聞こえる。開催には東京が平常に戻ることが大前提となる。マスク着用、手洗い、3密回避の地道な行動が、選手を応援し、オリパラを成功させることにつながっていく。(教)

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