苫小牧市こども支援課は、児童虐待通告の受理から家庭訪問で状況を把握するまでの市の動きを再現した「児童虐待防止研修動画」を作成し、動画投稿サイト「ユーチューブ」で公開している。地域の子どもの様子を不審に感じた市民の通報を受け、子育てに悩む親の孤立を防ぐまでをまとめた。担当者は「虐待通告は困っている親子を支援するための入り口。そのことを多くの人に知ってもらう機会にしたい」と話している。
多くの市民に虐待防止への理解を深めてもらい、積極的な相談、通告に結び付けようと動画制作を計画。昨年から作業を進めていた。
動画は約11分間。子どもの泣き声や母親の「何回言ったら分かるの!」という怒鳴り声を心配した近隣住民が、同課に電話で通告する場面から始まる。担当職員は、怒鳴っている言葉の内容や頻度、子どもの年齢などを通告者から聞き取りした上で、この家庭を訪問して状況を確認。母親が抱える子育ての悩みに耳を傾け、「次に怒鳴りたくなったら、いつでも相談して」と声を掛ける。
同課担当者は「長時間にわたって聞こえる子どもの泣き声を心配した市民からの通告は、実際に多く寄せられている」と指摘。通告を受けた場合は48時間以内に状況を把握することを基本としており、訪問の結果、虐待ではなかったものの、子育てに悩んでいる親の支援につながった事例もあるという。
1日に施行された「市子どもを虐待から守る条例」には、市民の責務として、虐待が疑われる場合の速やかな通告や、子育て世帯が地域社会から孤立しないよう努めることが定められている。担当者は「この条例を踏まえ、心配な家庭を見掛けたら気軽に市へ相談してほしい」と呼び掛けている。
















