道は18日、「第5回新たなアイヌの人たちの総合的な推進方策検討会議」(座長・松久三四彦北海学園大大学院教授)を開いた。同会議がこれまで検討した「北海道アイヌ政策推進方策(素案)」の修正箇所の説明を受けた後、政策推進の現状について意見交換した。素案は2月2日に開く道議会・環境生活委員会に報告。その後パブリックコメントを経て、3月に再度検討会議を開く。
新型コロナウイルス感染症拡大の影響から道庁と胆振、十勝、釧路、根室の各振興局を結ぶテレビ会議で行われ、委員9人が意見を交わした。
環境生活部の長橋聡アイヌ政策監はあいさつで昨年7月開業の民族共生象徴空間・ウポポイに触れ、「半年で約20万人が訪れ、うち教育旅行は5万6000人。来年度も5万人の予約がある」とし、「アイヌの歴史や文化の学びの場に活用されることを期待。アイヌへの理解促進が図られるよう(政策の)推進に努めたい」と述べた。
現行の「アイヌの人たちの生活向上に関する推進方策(第3次)」が今年度で終了するため、アイヌ施策推進法や17年実施の実態調査と検討会議での意見を踏まえ、アイヌ政策を総合的に推進する21年度から5カ年の新たな推進方策を策定する。
素案では、アイヌの人たちに寄り添い、抱える課題を解決し、先住民族であるアイヌの人たちの民族の誇りが尊重され、アイヌ文化の価値を全ての道民が尊重する共生社会の実現を基本に未来志向のアイヌ政策を推進することを明示。(1)理解の促進(2)生活向上(3)アイヌ文化の振興(4)地域、産業および観光の振興(5)多様な文化との交流促進―を柱に効果的なアイヌ施策に取り組む。
会議では、委員が素案の文言や表記のほか、アイヌの人たちの歴史的背景、推進方策や生活の現状などを含めて意見を交わした。この中では「漁労など事業を営む上でさまざまな補助制度があるが、要件を満たすにはハードルが高い」と利用のしづらさを指摘する声があり、事務局は今後、改善に向けて検討する考えを示した。
















