苫小牧市は国連が提唱するSDGs(エス・ディー・ジーズ=持続的な開発目標)の推進へ、市の各種施策とひも付けしたり、職員研修を開いたりしながら、庁内でSDGsを身近な問題として捉える機運の醸成に努めている。
SDGsは、Sustainable Development Goals(サスティナブル・ディベロップメント・ゴールズ)の略で、2015年9月に国連で採択された国際社会の共通目標。「多様性と包摂性のある社会」を目指して貧困、教育、成長雇用、気候変動―などの分野で30年までに達成すべき17の国際目標(ゴール)を掲げる。
市は19年度から、各種施策とSDGsの17の目標の関連付けに着手。同年度の事務事業評価(昨年8月公表)の対象である主要367事業に、担当課が自己評価でSDGsの各目標との関連を初めて追記した。
その結果、最も多くの事業と結び付いたのは、SDGs目標11番「住み続けられるまちづくりを」の142事業。以下、同3番の「すべての人に健康と福祉を」の112事業、同4番の「質の高い教育をみんなに」の65事業、同8番の「働きがいも経済成長も」の55事業などが続いた。
例えば公衆浴場設備整備助成事業は、環境生活課が同3番の「すべての人に健康と福祉を」、同6番の「安全な水とトイレを世界中に」、同8番の「働きがいも経済成長も」、同11番の「住み続けられるまちづくりを」―の四つとひも付け。同課の担当者は保健衛生向上のほか、水の効率的な利用、小規模事業者への経済支援などの観点から「少しでも多くの事業を関連付けるよう意識した」と言う。
市は形式上、SDGsの全17目標の実現につながる事業を展開している格好だが、所管する総合政策部は「SDGsの各目標と169のターゲットの詳細を見ると、まだまだ関連を持たせられる施策はある」と指摘。SDGsへの各課の認識に温度差もあるとみて、部次長らを対象にした研修会を開いた経緯もある。
ひも付けは、人口減少時代を見据えた施策を盛った第2期総合戦略(20~24年度)や20年度の主要事業でも実施。同部は「経済と環境、社会生活の両立を目指すSDGsの考え方は、これまでの市の事業を見直すきっかけにもなる。まずは庁内での啓発に力を入れていきたい」と話す。
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一方、市教育委員会は18日、市文化交流センターで、SDGs目標の一つである「つくる責任 つかう責任」を考える市民塾を開催。札幌学院大学の橋長真紀子教授を講師に約20人が社会、環境に配慮した消費行動「エシカル消費」を学んだ。SDGsにちなんだテーマ設定は3年連続で、市民向けの啓発事業にも力を入れていく。
















