国土交通省は26日、白老町の要請を受けて、町道中央通線・白老橋(同町高砂町3)の劣化状況を診断し対策を助言する「道路メンテナンス技術集団」を派遣した。道内自治体への派遣は初めてで、技術集団は今後、白老橋を継続的に調べ、3月にも診断結果の報告書を町に提出する。
国交省は自治体の要請に基づき、損傷や劣化などの状況診断や補修工法の検討に高度な技術力を要する道路施設について、土木建築の専門職員で構成する技術集団を派遣し、対策の助言を行っている。派遣事業は2014年度に開始し、今回は白老町の求めを受けて老朽化が著しい白老橋を直轄診断することになった。
1953年に建設された白老橋(橋長148・2メートル、幅員7・5メートル、鉄筋コンクリート造り)は、塩害による損傷や腐食などが目立ち、補修工法の検討に高度な技術力が必要とされている。調査を前に同日、町コミュニティーセンターで「直轄診断着手式」が行われ、技術集団リーダーで北海道開発局建設部道路維持課の武藤秀樹道路保全対策官から戸田安彦町長に派遣通知書が手渡された。
道開発局の技術職員や国立寒地土木研究所の研究者ら5人の技術集団メンバーは、点検車を利用して白老橋の路面や橋脚などを目視で調査。この後、町コミュニティーセンターに戻り、武藤対策官が戸田町長に「ひび割れなどが確認され、腐食も進行している可能性がある」と報告。さらに「今すぐに落橋する危険性はないが、損傷原因を絞り込み、有効な対策を提案したい」と述べた。
戸田町長は「白老橋は民族共生象徴空間(ウポポイ)に直結するアクセス道路であり、今後車両の交通量の増加が予想される施設」とし、「延命化を図る上で補修技術の指導や国の予算措置を願いたい」と支援を求めた。




















