コロナ禍で気持ちが落ち込む市民に笑顔を届けたい―。そんな思いで100円のカルビ丼を販売している店がある。利用客の大幅減少で行き先を失った食材を使い、ワンコインで提供する炭火焼焼肉久保屋(苫小牧市錦町)だ。売り上げはすべて市に寄付する予定で、グループ代表の久保真一さん(33)は「厳しい日々が続くが、自分自身も甘えずに難局を乗り越えたい。市民の皆さんと一緒に頑張りたい」と前を向く。
100円カルビ丼はテークアウト用で、1日約10食。平取産の和牛を使っている。1日に8合ほど炊く白米が「6合くらい廃棄する日もある」といい、食材を無駄にせず、市民も元気づけられたらと企画した。1月15日から取り組みを始めたが、SNS(インターネット交流サイト)で話題となり、毎日ほぼ完売している。
店内はアルコール消毒や人数制限など予防策を徹底しているが、外出自粛の波は激しく、年末年始の売り上げは前年同期比で3割減。1月は6割減まで落ち込んだ。市内の飲食店からは「なるようにしかならない」と、諦めや投げやりな言葉も聞こえてくる。
それでも久保さんは「暗いニュースが多いが、カルビ丼を味わって元気になってもらいたい」と願いを込める。飲食店に給付されるさまざまな支援金にも感謝し、「感染症が落ち着いたときに、お客さまが戻ってきてくれれば」と、それまでの生き残りに全力を傾ける。
客足が遠のいてから、もつ鍋のテークアウトやデリバリー事業に力を注いでいる。今月中旬には焼肉弁当の販売も始める予定だ。
100円カルビ丼は当面続ける考えで、SNSや電話(午後5~10時)で注文を受け付ける。売り切れ次第終了。「できれば子どもや、日々頑張っている医療従事者の方々に味わってもらいたい」と話している。問い合わせは同店 電話0144(34)8121。
















