囲いわなでエゾシカ捕獲、道央圏初、食害対策目的―苫小牧市丸山の国有林 

囲いわなでエゾシカ捕獲、道央圏初、食害対策目的―苫小牧市丸山の国有林 
エゾシカを捕獲するため苫小牧市内に設置した大型囲いわな

 林野庁北海道森林管理局は、苫小牧市丸山の国有林で大型囲いわなによるエゾシカの捕獲事業を実施している。道央圏(胆振、日高、石狩、後志管内)では初めてで、全道的な樹木の食害抑止が目的。3月半ばまでわなを設置し、50頭の捕獲を目指す考えだ。

 エゾシカは樹木の皮をはいで食べるほか、植樹した苗木も食べる。道の調査では、エゾシカによる2019年度の農林業被害額は約38億円で、このうち林業被害額は3700万円。胆振管内の農林業被害額は2億3800万円。苫小牧市を含む北海道西部地域(石狩、空知、胆振、日高、上川、留萌、宗谷管内)の林業被害額は3300万円となっている。

 同管理局は昨年12月下旬、幅17メートル、長さ20メートルの大型囲いわなを設置。高さ3メートルの板で囲った「囲い部」に牧草や穀物といった餌を置いておびき寄せ、多くのシカがわなに入ったのをネットワークカメラで確認後、遠隔操作で入り口を閉ざす。その後、囲いの奥に設けた「仕分け部」にシカを追い込み、閉じ込める仕組みだ。これまで2回の捕獲作業で計15頭を捕らえた。捕獲したシカは民間事業者が食肉に加工し、有効活用する。

 同管理局は5日、同庁や道、周辺自治体の関係者ら約100人に囲いわなを公開した。6頭の捕獲を確認した担当者は「猟銃が使えない場所では囲いわなが有効」と強調した。苫小牧には囲いわなを設置できる平たん地が複数あることから、捕獲状況を見ながら設置箇所を増やしたい考え。小島健太郎計画保全部長は「食害が北海道の天然林に影響している。捕獲のためこれからも関係者と連携したい」と話した。

 囲いわなを用いた林野庁の捕獲事業は根室や釧路など道東方面でも行われている。

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