岩倉博文市長は「財政苦難時代」とし昨年来、2022年度以降の予算編成の厳しさを見通していたが、新型コロナウイルス禍で早くも21年度スタートを前に税収の大幅ダウンが浮き彫りとなった。
例えば、法人市民税は市内主要法人の決算見込みなどから20年度比5億6000万円減と推計。個人市民税も08年10月のリーマンショック時と同程度の下振れで1億5000万円ほど落ち込み、市税収入総額では9億円減の267億円と試算する。過去5年間の決算段階で市税が270億円を割り込んだことはなく、まさに異例の事態だ。
主要事業費は20年度比で31億円以上減らし、164億円。老朽化した学校関連施設の改築や防災行政無線整備などが一段落し、4年ぶりに公共事業費全体もマイナスとなった。
それでも、財源確保のために基金全体で総額27億円を取り崩す必要があり、虎の子の財政調整基金も目標の20億円を維持できなくなる見通しだ。
06年の就任以来、財政健全化を”一丁目一番地”としてきた岩倉市長。市の財政はようやく「基盤安定化」の段階に入っていたが、コロナ禍で歳入減となる上、対策に歳出増も迫られる”ダブルパンチ”状態にある。そんな中でも、疲弊する地域経済を支え、市民生活を守っていくのが行政の役割だ。限られた財源を基にどんな知恵を絞るのか注目したい。
(報道部 河村俊之)
















