森会長の辞任で苫小牧市民の受け止め 当然との声相次ぐ、後任は「もっと若い世代に」

森会長の辞任で苫小牧市民の受け止め 当然との声相次ぐ、後任は「もっと若い世代に」
苫小牧市役所に掛かる「男女平等参画宣言都市」の懸垂幕。昨年11月にリニューアルされた

 「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」などの発言の責任を取り、東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長(83)が12日に辞任したことに対し、苫小牧市民の間にも当然との受け止めが広がった。後任に若い世代を望む声や、日本社会の変革への期待も聞かれた。

 男女平等参画都市宣言をしている苫小牧市の岩倉博文市長は同日、世界経済フォーラムが公表している男女格差のジェンダー・ギャップ指数で、日本が153カ国中121位と低い点に触れ、「日本の現状を社会全体の問題として投げ掛けたように思う」と述べた。しかし「選手への影響が心配」とも語り、「新会長にはしっかり手腕を発揮してもらいたい」と期待を込めた。

 女子軟式野球チームの苫小牧ガイラルディアで外野手を務める公務員の須藤夏菜子さん(32)=春日町=は「森氏の発言は、女性アスリートの活躍も推進している立場の人として配慮が足りなかった」と指摘しながらも、「辞任で責任は取ったと思う。今後はさまざまな批判を受け止めて、再び表舞台に戻ってもらえれば」と述べた。

 パート従業員の中村絵美さん(40)=明野新町=は「あのような発言をする人がトップの立場にいるのはどうなのかと不信感を持っていたので、辞任はよかった」と話す。後任には「今の時代に合った考えを持つような若い人になってもらえれば」と願い、コロナ禍での開催可否の判断に注目している。

 無職の上田正一さん(72)=柏木町=は森氏の発言を報道で知った際、「これは簡単に収まる問題ではないと直感した」という。「発言を取り消しても問題の根がなくなる話ではない。撤回したから終わりだという態度が、さらに問題の根深さを強調することになった」と分析する。

 後任については「日本が男女共同参画や格差是正に真剣に取り組むかどうか、その姿勢が注目されている」とし、「同じ80代男性ではなく、もっと若い世代に任せるべき」と話した。

 平等社会を推進するネットワーク苫小牧会長の高橋雅子さん(84)=山手町=は「日本社会に根強く残る男女格差から生まれた発言」と指摘。「世界各国から批判の声が上がったことで、日本社会が抱える課題に国民が気付くきっかけにもなったのでは」と捉える。「今回の出来事を機に、日本は世界から笑われない社会を目指すしかない。東京五輪はその覚悟を世界に知らしめる場になれば」と語り、社会を変える前向きな機会となることを望んだ。

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