白老アイヌ協会(山丸和幸理事長)のアイヌ文化人材育成講座で木彫や刺しゅうを学んだ人たちの作品展が、白老町大町商店街にある同協会の事業拠点施設で開かれている。
講座は、アイヌ施策推進交付金を活用した町の委託業務「アイヌ文化保存・伝承・発展活動推進事業」の一環で開催。刺しゅう講座はアイヌ文化サークル「エミナの会」の菅野節子さんを講師に、昨年12月から今年2月にかけて北吉原生活館で開き、9人が受講した。木彫講座は町内の彫刻師吉田信男さん=吉田民芸=を講師に、1月から2月にかけて川沿生活館で開き、6人が伝統工芸の木彫りの技を学んだ。
作品展では、受講者らが制作したアイヌ文様刺しゅうのタペストリー、木製のチシポ(針入れ)やカサイエプ(糸巻き)など約40点を展示。どれも見事な出来栄えで、作品を通じて現在に生きるアイヌ文化を発信している。同協会は「伝統を基本に現代的な色使いも取り入れたアイヌ文様刺しゅうなど、受講者の力作を見てほしい」と来場を呼び掛けている。
作品展は12日まで開催(土日を除く)し、時間は午前10時から午後4時。入場は無料。今回の開催を終えた後、町コミュニティーセンター内のかふぇ・ピラサレでも展示する予定。

















