株式会社苫東(伊藤邦宏社長)は食や物流の企業を集積しようと、苫小牧市弁天の苫小牧港・東港国際コンテナターミナルビル周辺で約5・5ヘクタールの造成を進めている。昨年6月に営業を始めた苫小牧埠頭(海津尚夫社長)の大型冷凍冷蔵庫「北海道クールロジスティクスプレイス」の活用を見据えた動き。両社は「苫東地域が食や物流の産業基地になれば」と期待を膨らませる。
苫東は昨年8月、同冷蔵庫の北側約5・5ヘクタールの造成に着手した。早ければ今年5月から上下水道管、雨水排水管の敷設などインフラ整備を始め、その後は区画割り、道路整備などを順次展開。2022年末までに工事を終え、道路を除く約4・8ヘクタールの分譲を始める予定だ。価格は臨港臨海地区の他区画と同様、1平方メートル当たり1万5500円を考えている。
同社は「食とエネルギー」を今後の事業展開の柱に据えており、「大型冷凍冷蔵庫の稼働により東港区への期待は高まっている」と関連産業の集積を思い描く。新型コロナウイルス感染拡大の影響で思うように営業活動ができず、需要を見通すのは難しいが、「手始めに小さく造成し、需要があれば隣地も開発したい」と話している。
大型冷凍冷蔵庫の稼働率は昨年末で約60%。農産物に関する物流は、収穫期の繁忙期とそれ以外の閑散期の格差が大きいのが課題だが、冷凍冷蔵庫に保管することで季節の平準化が図られる。苫小牧埠頭は「倉庫の完成で新しいニーズに対応し、港の利用につながっている」と強調し、「倉庫周辺に食品加工場が進出すれば食の産業基地として利便性が高まり、道内経済発展に貢献できる」と話している。
















