苫小牧の高橋さん 小説「冬のアサガオ」を自費出版、生きづらさを感じる人たちへ

苫小牧の高橋さん 小説「冬のアサガオ」を自費出版、生きづらさを感じる人たちへ
著書を手に「生きづらさを抱える人たちへのエールに」と話す高橋さん

 苫小牧市新中野町の保健師高橋真由美さん(65)が、野崎まゆのペンネームで小説「冬のアサガオ」を文芸社(東京)から自費出版した。生きづらさを抱えながら働く20代の女性が新しい仕事や人との出会いを通して居場所を見つけていくストーリー。高橋さんは「社会の中で生きづらさを感じている人たちへのエールになれば」と話す。

 作品は、指紋がなかったり、味覚を感じなかったりと人とは異なる性質から社会の中で生きづらさを感じる悠亜(ゆうあ)が転職先の店主・吉沢と出会って自分の新たな一面、居場所を見つけていく内容。冬の札幌が舞台となっている。

 2019年に勤めていた会社を辞め、苫小牧に転居した際、自宅で過ごす時間が増えたことをきっかけに小説の構想が膨らみ、20年1月から2カ月かけて執筆。夫や母親の後押しもあり、出版が実現した。

 以前勤めていた職場は「発達障害やメンタルに悩みを抱えた人と関わることが多かった」と高橋さん。悩みを抱えながら暮らす人たちの大変さに寄り添った作品になれば―との思いを込めたという。

 高橋さんは、室蘭鷲別中2年の時、国語教諭だった担任と文芸部の創設に関わるなど文学と真剣に向き合う青春時代を送った。出版は長年の目標で「夢がかなった」と喜ぶ。教諭とは今も交流があり、出版が決まった際は「とても喜んでくれた」と語る。

 タイトルは、冬に開花するはずのないアサガオが咲くのを目にしたという高橋さんの実体験に基づく。「執筆する前からタイトルにしようと考えていた。安住できる居場所について書く上で、環境問題について考えるきっかけも生まれた」と振り返る。

 A5判、ハードカバー70ページ、税別900円。オンラインストア購入できる他、しんどう書店など市内の主要書店でも扱っている。

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