20年以上にわたり、北海道委嘱の鳥獣保護監視員として活動するむかわ町末広の木村英雄さん(74)が、2020年度「北海道社会貢献賞」(野生鳥獣保護功労者)を受賞した。16日に町役場で表彰伝達式が行われ、胆振総合振興局の花岡祐志局長が賞状を手渡した。木村さんは「こんなに大きな賞を頂くことができて幸せです」と喜びを語った。
木村さんは2000年から、道委嘱の鳥獣保護監視員として町内の指定鳥獣保護区などの監視、狩猟の取り締まりに関する巡視活動を行っている。野生動植物の生息状況の確認、狩猟者への安全指導や道指定の鳥獣保護区の監視、制札等の維持管理、ヒグマの注意喚起に尽力するなど、鳥獣保護業務の運営・推進、鳥獣保護思想の普及啓発に貢献してきた。
その傍ら、道猟友会苫小牧支部鵡川部会のハンターとしても30年以上活躍してきた。木村さんは「農家など民家のそばまで来た時にはヒグマを駆除しなければいけない」としながら、「箱わなで捕獲した子グマに親グマが柵越しに授乳している姿を見たことがある。自分の子どもと重なって撃てない場面もあった」と振り返る。
同振興局によると、道委嘱の鳥獣保護監視員は管内に14人で、むかわ町内では鵡川、穂別各地区に1人ずつしかいないという。木村さんは「これからも体が動く限り頑張りたい。次世代の担い手も育てていけるよう、手伝っていけたら」と決意を新たにした。

















