児童、生徒に1人1台のタブレット端末を配備する国のGIGAスクール構想に合わせて23日、厚真町の上厚真小学校で町内の教職員を対象にした研修が行われた。町内の小中学校の教員が実際にタブレット端末を使った授業を見学し、2021年度からの本格導入に向けて有効性や課題などを検証した。
この日は3年生の道徳の授業で活用した。従来は黒板や模造紙を使って板書したり、紙を貼るなどしていた作業を、児童たちが各自のタブレット端末に文字を打ち込むことで内容がすぐにアップロードされ、情報を共有した。これにより時間が大幅に省かれ、授業全体がスムーズに進んだ。
同校には2月中旬にタブレット端末が届いた。休み時間を利用して児童たちはタイピング練習などを行い、作業に慣れてきた。
担当した小倉太郎教諭(28)は「子どもたちが予想していたより早く使いこなせている。タブレットで共有が簡単にできるようになり、資料作成など今まで紙でやっていたことが一元化してできる」と話す。インターネットでの情報収集はもちろん、オンラインでの授業が可能になり、「業務の改善や子どもの深い学びにつながれば」と期待する。
井内宏磨校長は「町内で使い方を共有し、広がっていけば。コミュニケーションツール、共同的な学びとして推進していく」と説明。一方で、学校や家庭で使う場面が増えることも想定しながら「健康被害には十分な配慮が必要で、利と害を見極めながら使わないといけない」との懸念も。「全てをICT(情報通信技術)化するのではなく、あくまでも効率的に目的を達成するための手段として使っていければ」と話していた。

















