全道大会出場へ 白老町消防本部の長谷川さん 道南地区で最優秀賞 消防職員意見発表

全道大会出場へ 白老町消防本部の長谷川さん 道南地区で最優秀賞 消防職員意見発表
道南地区意見発表大会で最優秀賞を獲得し、全道大会に臨む長谷川秀平さん

 白老町消防本部の消防士長谷川秀平さん(31)が、4月に札幌市で開かれる第47回全道消防職員意見発表大会(全国消防長会北海道支部主催)に出場する。胆振日高をエリアとする2月の道南地区大会で最優秀賞に選ばれ、全道切符を手にした。長谷川さんは、乳幼児の防災対策をテーマにした意見発表で全道舞台に臨み、「災害が多発する中、子育て家庭も安心なまちづくりを訴えたい」と意気込む。

 全道大会予選の道南地区大会には、胆振日高の消防本部や消防組合の職員11人が参加。各自の意見発表をDVD(デジタル多用途ディスク)に録音し、苫小牧工業高等専門学校の教授や苫小牧、室蘭両市の消防本部消防長ら5人の審査員が内容をチェックした。その結果、「我が子リュック」と題した長谷川さんの意見発表を最優秀賞に選び、4月27日の全道大会への出場権を与えた。

 審査員から高い評価を得た意見発表は、紙おむつやミルク、使い捨て哺乳瓶、バスタオルなど乳幼児用品を詰めた防災リュックを家庭で平時から用意しておく大切さを訴えた内容。2年前の長男誕生をきっかけに気付いたという体験を踏まえ、自治体による配布事業を提案した。

 長谷川さんは「避難所では子どもの月齢に合う備蓄品が手に入るとは限らない。災害で物流が停止した場合、幼い命を落とすこともあるかしれない」とし、災害弱者の乳幼児のため、すぐに持ち出せる防災リュックを平時から家庭で備える必要性を強調。「子どもが生まれた家庭に防災リュックを配る自治体の施策は、災害に強く、安心安全なまちにつながるのでは」と言う。

 防災リュックの中身は子の成長に合わせながら見直し、「子ども自身に必要な物を詰め替えさせることで防災意識も養える」と長谷川さん。全道大会では「大規模災害が多発する中、命を守るために配布事業の意義を訴えたい」と意欲を語る。

 今月1日には長女も生まれたという長谷川さんは「意見発表での提案を取り入れる動きにつながっていけば」と期待する。

 全道大会には各地区代表者ら11人が挑み、5月27日に熊本市で開かれる全国大会への切符を懸けて意見発表を展開する。白老町消防職員の全道出場は7年ぶりという。

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