苫小牧市元中野町のはすかっぷサービス(大西育子代表)は、ハスカップ搾汁後の残渣を原料にしたワインを商品化する。酪農学園大学(江別市)の応用微生物学研究室と共同開発し、ハスカップの色や風味を生かした試作品が完成。同社の大西陽一開発研究部長は「pH(水素イオン指数)値が低い酸性のまま発酵させることに成功した。2021年度中に販売したい」と意気込んでいる。
同社は厚真町産ハスカップを販売し、ジャムやゼリーなどの商品を開発している。商品の材料は果実や果汁を使うが、搾った後に残る果皮はこれまで利用方法はなかった。大西部長は「果皮はポリフェノールなど栄養成分が豊富。捨てるのはもったいない」と、搾りかすをさらに搾るワイン化を発案。20年度の道央産業振興財団助成事業として同大と共同研究し、ばんけい峠のワイナリー(札幌)に試験醸造を委託した。
こだわったのはハスカップらしい色や香り、味わいをそのまま生かすこと。一般的な酵母は発酵に適したpH値が高く、白ワインに近いロゼタイプとなりがちだった。野生酵母を何種類も試し、pH値3程度の低い酸性のまま、赤ワインのような色や香りを残して発酵させられる酵母を確認した。酵母の名前から「はすかっぷクルゼイワイン」と名付けた。
大西部長は「既製品のハスカップワインと比べて酸味があり、味や香りはハスカップそのまま」と手応えを語る。果皮をそのまま使うか、さらに粉砕するかで、アルコール分も7%、9%の2種類ができ、「お酒に強くない人でも気軽に楽しめる。爽やかな味わいで炭酸割りにしてもいける」と太鼓判を押す。ハスカップは原料が高価なため価格設定に悩みそうだが、「残渣は冷凍保存してあるので、いつでも商品化できる」といい、21年度中の販売を目指す。
















