被災森林復旧指針決まる 21年度 現地調査し実施計画策定 胆振東部地震の連絡会議

被災森林復旧指針決まる 21年度 現地調査し実施計画策定
 胆振東部地震の連絡会議
復旧指針を決めた胆振東部森林再生・林業復興連絡会議

 第7回胆振東部森林再生・林業復興連絡会議が30日開かれ、胆振東部地震による被災森林の復旧に向け、森林所有者への支援を具体的に示す「被災森林復旧指針」を正式に決めた。道は指針に基づく現地調査を行って2021年度中に実施計画を策定。具体的な施業提案を行い、森林整備につなげる方針だ。

 会議は厚真、むかわ両町をはじめ、苫小牧広域森林組合、道など関係機関が参加。当初厚真町で開催予定だったが、新型コロナウイルス感染症の拡大から関係機関など10カ所を結ぶWeb方式で開いた。

 冒頭、道水産林務部林務局森林計画担当の野村博明局長が「4300ヘクタールの森林崩壊から2年。治山復旧は新年度中に完了し、今後、森林の再生に重点的に取り組むことになる。森林所有者や森林組合から頂いた意見を反映させ復旧指針を決定し、森林整備事業や豊かな森づくりに取り組みたい」とあいさつ。道が地域林業復興の進捗(しんちょく)状況や課題について報告した。

 この中で、19年に始まった治山復旧工事は3町(厚真、安平、むかわ)合わせ68カ所に上り、3月末までに65カ所が完了。残りの厚真町内の3カ所も5月末で完了する見込みと説明。土壌調査の結果、土壌の状況によって斜面が緩やかな部分は植林、斜度30度以上の急斜面は自然回復を検討する方向を示した。崩壊斜面は4171ヘクタール、堆積地598ヘクタールで、このうち植林が可能なのは1510ヘクタールとした。

 道有林を先駆ける形で復旧を実践し、森林所有者に復旧方法を普及する。道は森林組合と連携、戸別訪問で経営意欲を喚起する。植林に必要な苗木や労働力は関係団体と協力しながら広域的に調整して確保するとしている。

 これまで被災森林所有者377人のうち、一定規模以上の森林1ヘクタール以上を所有する346人に意向調査を実施した結果、所有林の今後の管理経営を確認できた304人のうち、継続管理を考えているのは209人(69%)、未定・保留は68人(22%)、売却を検討27人(9%)という。

 道は、4月から胆振総合振興局森林室管理課に職員2人を配置。現地の窓口として町や森林組合、道森林整備課と連携して一般民有地林の再生に取り組む。

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