JR日高線鵡川―様似間(116キロ)の鉄道が1日で廃線となり、バス転換することを受け、3月31日夜、JR北海道が運営する代行バスが最後の運行を終えた。バスのラストランに合わせて駅舎には多くの鉄道ファンらが訪れ、姿を見届けた。
同線は、高波被害で2015年1月から鵡川―様似間を運休。JRが同区間をバスで代行輸送をしていたが、鉄道事業は廃止されることになった。
鵡川駅には全国からファンら30人ほどが集まった。代行バスが到着すると勇姿をカメラやスマートフォンに収め、乗客を乗せて静内駅に向けて出発するバスを午後7時54分に見送った。東京から友人と共に旅行で訪れた高校生の宮本隆舜さん(17)は「列車が走っていた時代に来たかった」と寂しそうな表情を見せながら、「新しい交通スタイルになっても、また来たい」と話した。
むかわ町の竹中喜之町長は「残念ながら廃線になるが、代行バスとして6年間、皆さんの思いを乗せて走り続けてくれたことに感謝を申し上げる。今後、交通手段は代わるが、胆振、日高をつなぐ公共交通の確保に向けてしっかり取り組んでいきたい」と語った。

















