今月、校名を苫小牧駒沢大学から変更、再出発した苫小牧市内唯一の4年制大学の北洋大学。初代学長に就任した奥村訓代氏(67)に大学運営の展望などを聞いた。
―今年度も入学者数が定員75人に満たず、厳しいスタートとなった。
「大学のイメージが非常に悪い。地元からの入学者がほとんどいないのもそれを物語っている。ただ、底まで来ていると考えればあとはプラスにするだけとも言え、チャレンジしやすい」
―どのように新しい大学の魅力をつくっていくか。
「語学をベースに、キャリア教育と結び付けたカリキュラムの充実を図る。英語、日本語、中国語の各コースを開設し、それを基礎に国際社会で活躍できる人材を育てていく」
―具体的には。
「対海外の大学間交流協定を推し進める。すでに台湾、インドネシアの国立大2校と韓国の私立大と具体的な交渉に入っている。新型コロナウイルスの収束が見えてくれば、最終的な詰めの協議に入る状況」
「市の姉妹都市であるニュージランドやカナダなど英語圏の大学との協定も検討中。『ダブル・ディグリー制度』を使い、うちの大学で2年間学び、3、4年生は海外の大学に留学し、卒業と同時に両方の大学の卒業証書を受け取れる形を目指している」
―可能性は広がりそうだ。
「協定締結を交渉中の大学の中には航空学科がある学校もあり、新たな学びのチャンスを得られる。学生の交換留学だけでなく教員の交換も視野に入れ、苫小牧にいながらも学生の学びの機会を広げられるようにしたい」
―運営する学校法人・京都育英館(京都)が手掛ける他の教育機関との連携は。
「当然、相互利用していく。例えば、関連法人で(コンピューターゲームで勝敗を競う)eスポーツやドローン(小型無人飛行機)などの情報科学を扱う学校を持っており、こうした教育資源を生かした科目の創設も考えたい」
「(同法人運営の)北海道栄高校(白老町)とは高大連携をしている。他の地元高校との連携も深めるため、積極的に教員が出向き、信頼関係の構築に努める」
―地域とのつながりをどう考えるか。
「地域にあってよかったと思われる大学を目指す。例えば、防災を切り口にまずは防災士の資格取得講座を設け、学生や地域の方にも受けてもらい、避難所運営に携われる人を育てていきたい。このほか、大学の図書館を積極的に開放。教員による夜間講座も5月に始める予定だ。日本語教員養成講座を、遅くとも来年度には開設する方向で準備中。苫小牧の地元企業ともこれまで以上に連携を図る。市の多文化共生のまちづくりにも貢献したい」
















