北海道栄高校(渡辺和弘校長)は、白老町東町2の旧日本航空専門学校白老校舎を「駅前キャンパス」として今年度から本格活用する方針だ。今年夏に始める放課後学習「アフタースクール」の場とし、生徒の学びを深める新しいプログラムを展開する。町教育委員会と連携した地元中学生の学習支援「白老寺子屋」の教室にも利用し、教育活動で地域に貢献する。
道栄高を運営する学校法人京都育英館(本部京都市)は、千歳市へ学科を移転した同専門学校白老校の土地建物について昨年、学校法人日本航空学園(本部山梨県甲斐市)から取得。駅前キャンパスと名付け、夏休み明けの8月中旬ごろから活用していく予定だ。
今年度から導入するアフタースクールは放課後の時間帯、希望する生徒に深い学びの機会を提供するプログラム。約420人の全生徒の9割が部活動を行っていることから、部活動と学習を両立させ、目指す大学への進学など目標達成をサポートする。科目は高校の教科書と連動した国語、英語、数学を基本とし、同校の教師や外部講師が授業を担う。時間帯は、午後4時半ごろから9時半ごろまでを想定。実施に向けて同校は具体的なカリキュラムや授業料などの検討を進めている。
日本航空学園から取得した建物は、鉄筋コンクリート造り一部4階建て(1163平方メートル)の本校舎と付属2棟(計440平方メートル)のほか、鉄筋コンクリート造り4階建ての学生寮(1615平方メートル)。駅前キャンパス隣接の寮(98人収容)で生活し、アフタースクールに活用しながら学習意欲を高める環境を創出する。校舎がJR白老駅のそばにあることから、苫小牧市など町外のまちから列車で通学している生徒にとっても立地的に利便性の高い施設となる。
同校はアフタースクールにとどまらず、地域のために駅前キャンパスを有効活用する方針。同校が講師を派遣し、白翔中と白老中の3年生を対象にこれまで行ってきた学習支援活動「白老寺子屋」の会場に利用し、今年夏以降に始める考えだ。
さらに将来的には、他の高校に通う生徒もアフタースクールに受け入れて学力向上をバックアップすることも検討し、渡辺校長は「駅前キャンパスを拠点に白老の子どもたちの学びも支援していきたい」としている。

















