公共工事 週休2日導入へ 苫小牧市 21年度11件で試行 建設業界の働き方改革後押し

川沿公園整備工事は、週休2日を促すモデル工事の一つに予定されている

 苫小牧市は今年度から、市発注の公共工事に建設作業員の「週休2日」導入を求めるモデル工事を始める。今月公表した発注見通しの中で、土木、建設、電気の関連工事11件の試行一覧を示した。市は建設業界の働き方改革を後押ししたい考えで、試行期間に数年をかけ対象工事の拡大や本格実施の可能性を探る。

 モデル工事の対象は、川沿公園整備や市道改良舗装など土木工事6件、日新町市営住宅解体など建築工事4件、街路灯LED(発光ダイオード)化改修の電気工事1件で、6月から段階的に入札を行う予定。

 当初は登録業者が多い土木工事数件で始める計画だったが、2019年度の受注業者延べ265社を対象に昨年7月に行ったアンケートで、週休2日に前向きな回答が土木だけでなく建築、電気の分野でも多かった。このため市の担当者は「一定の競争性を確保できるか見極めた上で、当初想定より多く発注できそうだ」と話す。

 週休2日を導入すれば、業者側は工事日数が増え、機械や人員確保のため新たな負担が生じる。市は、土木工事では労務費や機械経費、共通仮設費、現場管理費を、電気や建築の営繕工事は労務費のみを費用にそれぞれ上乗せする。試行期間のため、受注業者が最終的に週休2日にできなかった場合でも、上乗せ分は差し引くが、ペナルティーは課さない。

 市の担当者は「受注業者にはアンケートを取り、本格実施の方法を探りたい。労働環境の改善につなげるため、対象工事も広げていきたい」と力を込める。

 苫小牧市内の建設業者でつくる苫小牧建設協会(正会員数全55社)は週休2日の工事発注が拡大する流れを歓迎。伊藤正則専務理事は「きつくて休みも取りづらいなどの業界の印象を変えていく必要があり、週休2日のモデル工事はよいきっかけになる」と話す。

 社員40人を抱える苫重建設(苫小牧市)は22年3月までの週休2日実現を目標に、ICT(情報通信技術)を活用した業務の効率化や福利厚生も見直し、多様な働き方が可能な職場づくりを推進する。同社の櫻田泰己常務は「人手不足は深刻。週休2日は簡単ではないが、健康で長く働いてもらうためにも労働環境の改善は欠かせないだろう」と市の取り組みを前向きに受け止めている。

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