認知症への理解を広げる活動をする新たなボランティア団体「Cocoro’s(ココロズ)」が今月、苫小牧市内で発足した。立ち上げたのは、若年性認知症の母を介護する湯灌師山田麻以さん(34)と、コミュニティナースとして地域住民の健康づくりに取り組む看護師川田幸香さん(36)。「認知症の人に対する温かい気持ちをまち全体に広げたい」と意気込む。24日午後6時から、正光寺(高砂町)で交流会「糸でんわ雑談室」を開く。
2人は昨年、介護のイベントで出会い、意気投合。準備期間を経て、9日付で「Cocoro’s」を発足させた。
活動の軸は、認知症に関する啓発と介護者や当事者のつながりづくり。山田さんや川田さんがふれあいサロンなど住民の会合に出向き、参加者と交流しながら認知症の知識や家族の様子に不安を抱いたときの相談先などを伝えていく。
認知症当事者が手掛けた芸術作品や手芸品などを展示する催し、認知症の家族を介護している人が集まって情報交換する機会の創出を計画。介護者や当事者を対象とした芸術鑑賞会や、認知症サポーター養成講座を開いてこなかった企業や業種などに対し、従業員向けの養成講座を実施するよう働き掛ける活動も構想している。
53歳で若年認知症になった母親を10年間介護してきた山田さんは、「認知症になった瞬間、何もできなくなるイメージを持っている人も多いが決してそんなことはない」と強調。「認知症の人を見守り、社会の一員として受け入れることができる地域づくりの一助になれば」と話す。川田さんも「若い人にとっても認知症は決して人ごとではなく、皆さんに正しく知ってもらいたい」と語る。
Cocoro’s立ち上げに先行し、活動趣旨に賛同する人たちが集まって糸電話越しに悩みや思いを語り合う「糸でんわ雑談会」を2月にスタート。認知症の人との関わりの有無にかかわらず、市民がつながりを持ち、話し合える雰囲気の醸成を目指す。月1回の開催を計画。24日は午後6時~同8時に予定している。
「病気の母への冷たい視線を恐れ、自身や家族が社会から孤立してしまう時期もあった」と山田さん。「認知症についてもっと前向きな気持ちで語り合える社会の実現へ、まずは多くの人に活動に知ってもらえたら」と意気込む。
活動に関する問い合わせ、24日の「雑談室」の申し込みは「Cocoro’s」 携帯電話070(1120)3339。
















