1921(大正10)年の大火から100年を迎える今年、苫小牧市美術博物館は29日に開幕する企画展「コイノボリ大火と苫小牧消防史」の準備を本格化させている。市消防本部に保管されていた腕用(わんよう)ポンプ車や放水ホースを巻く絡車(らくしゃ)などを館内に運び込み、消防用具や書類など約100点を並べる。明治から現代に至るまちの消防制度の変遷などに焦点を当てるという。
苫小牧市史などによると、コイノボリ大火は21年5月1日午後1時20分ごろ、苫小牧町三条通り(現大町2)の長屋の一角から出火。炎が北風にあおられ、この時期に立てられていたこいのぼり伝いに広がり、2時間半ほどで町内中心部の3割に当たる1007戸が焼失したとされる。
企画展では、町火消の旗印である纏(まとい)や木造建築の打ち壊しなどに用いられた鳶口(とびくち)のほか消火用具のパンフレット、公設苫小牧消防組々頭などを経験した苫小牧市初の名誉市民・小保方卯市の手記などが展示される予定だ。
展示品の準備は今月中旬から本格化し15日は、消防本部職員4人が大火の翌年に導入したポンプ車などを搬入。関連行事として同館敷地内で計画するこども放水体験の現場下見などを行った。
企画を担当する学芸員の佐藤麻莉さんは「現在も語り継がれる大火と、その後のまちづくりへの影響などに理解を深めるきっかけにしてもらえたら」と話す。
展示解説会や市街地のゆかりある場所めぐり、ワークショップ、古文書解読講座などの行事も予定されている。
一般300円、高校・大学生200円、中学生以下無料。午前9時30分~午後5時。問い合わせは同館 電話0144(35)2550。
















