子ども食堂を運営する苫小牧市のNPO法人木と風の香り(辻川恵美代表)は5年目となる今年度、より広い活動空間を確保できる市内双葉町の一軒家に活動拠点を移し、音羽町の旧拠点に子ども食堂の運営ノウハウを伝える資料館を新設する。植物の苗を売るチャリティーイベントやインターネットを活用したフリーマーケット開催、学習スペースとして食堂を開放することも計画している。
地域でできる子育て支援をスローガンに2017年6月、音羽町の辻川代表の自宅庭で始まった子ども食堂。当初は毎月第1日曜のみだったが、利用者が毎回100人を超えるようになり、平日の放課後や夏・冬休みなど学校の長期休暇中も活動するようになった。
新型コロナウイルスの流行で、市内の小中学校が臨時休校となった昨年2月末~5月も連日60人近くが足を運び、持ち帰り用のおにぎりを配った。昨年12月には双葉町の一軒家を借り、冬期間限定の行事「木と風の冬ごもり」を実施。建物内に食事スペースや自由遊びのスペースを設け、子どもたちに開放してきた。
当初、「木と風の冬ごもり」は3月末までとし、4月からは音羽町に戻る計画だった。新たな居場所として子どもたちに定着したことや広々とした活動空間を確保できることから、拠点を双葉町に完全移転することを決めた。子どもたちとの話し合いで新拠点の名称を「木と花の大ぼうけん」と決め、毎週日曜と長期休暇中に子ども食堂を開くことにした。
空きスペースとなった音羽町の旧拠点は、子ども食堂の普及に活用。子ども食堂を市内にもっと増やし、保護者の育児負担を減らすことを通じて児童虐待の未然防止につなげたい考えで、子ども食堂の設置や運営に役立つ資料や設備を公開していく。
活動資金を確保するため、スタッフが子どもたちと育てた宿根草や野菜苗を販売するチャリティー園芸店や、SNS(インターネット交流サイト)を活用したインターネット上のフリーマーケットなども計画している。学習場所として放課後に子ども食堂を中学生に開放し、スタッフが勉強を教えるといった新たな試みも模索している。
辻川代表は「コロナ禍で子育て世帯を取り巻く環境は厳しさを増しており、少しでも地域で育児負担を分担しなければならない時代を迎えている」と強調。「子ども食堂は普通の主婦でも始められる。ぜひ多くの人に関心を持ってもらえれば」と話す。
同法人は現在、資料館やチャリティー園芸店の準備のため、インターネットで資金を募るクラウドファンディングを実施している。目標額は15万円。レディーフォーというサイト(https://readyfor.jp/projects/kitokaze)で受け付け中だ。
















