苫小牧市内の中学校の修学旅行は今月、ピークを迎える。行き先は啓北中山なみ分校を除き、青森県や岩手県など東北となっている。昨年度は新型コロナウイルス流行の影響で、市教育委員会が行き先を道内に限定するよう各校に求めたため2年ぶりの道外旅行。生徒たちは感染対策に気を配りながら、期待に胸を膨らませている。
市教委は今年度の修学旅行の行き先について、道内や東北から選定するよう要請。緊急事態宣言の対象エリアやコロナの感染が拡大している地域は旅行、宿泊先にしないよう通知している。市内の中学校16校のうち、10校が5月中に実施。啓北中山なみ分校は9月に旭川、上川管内美瑛町、富良野市を訪れる予定だ。
和光中学校(大村浩喜校長)は、5月19~21日に岩手県を訪問。世界遺産の中尊寺や日本三大鍾乳洞に数えられる「龍泉洞」など観光名所のほか、東日本大震災で津波被害に遭った災害遺構のホテルも見学する。
昨年は恒例の職場体験学習を実施できておらず、自主研修を行程に組み込んだのも今回の特徴。生徒自らで食事をしたい飲食店に予約の電話を入れるなどし、敬語の使い方や社会性を身に付ける機会にしてもらいたい考えだ。コロナ対策として、現地で公共交通機関は使用せず、移動は徒歩で行動できる範囲とする。
「岩手は国語や歴史などの授業で取り上げる場所で、実際に見て学んでもらいたい」と学年主任の渡部光一教諭(42)。三浦仁惺さん(14)は「道内は家族でいろいろな場所に足を運んでおり、修学旅行は道外がいいと思っていた。(滞在中は)アルコール消毒など、感染対策を徹底したい」と万全を期す。
沼山恋音奈さん(14)は「新幹線に乗るのは初めてだから楽しみ。キラキラした中尊寺の写真を撮りたい」と目を輝かせる。
沼ノ端中(能登敬久校長)は10~12日に青森、岩手両県を回る。数人のグループで農家を訪ねるファームステイでは、北海道と東北の文化の違いやそれぞれの郷土の魅力を学ぶ。
感染防止対策として、全小中学生に1人1個配布されている消毒用ハンドジェルや体温計の持参を呼び掛ける。旅行中は1日2回程度、保護者に生徒の健康状態や旅行の進捗(しんちょく)状況などを連絡。生徒の体調変化に備え、現地の病院に修学旅行の日程も伝えているという。
能登校長は「不測の事態に遭遇しても、理解し合えるような雰囲気、関係性づくりを大切にしたい」としている。
















