厚真町は、2018年9月に発生した胆振東部地震で犠牲になった人たちへの追悼の意と震災の記憶を後世に伝えていくための慰霊碑を町内の公園に整備する。7日に行われた町議会臨時会で明らかにした。町は「今年の追悼式典の開催に間に合わせたい」としており、早ければ今月中に着工し、8月下旬の完成を目指す。
町によると、場所は町総合ケアセンターゆくり横にある京町のつたえり公園内。硬度が高く、雨風などの耐久性にも優れる「御影石」を使用し、デザインは町と包括連携協定を結ぶ札幌市立大学が手掛けた。
慰霊碑は幅4・8メートル、奥行き3メートルほどの土台に弔いの意味を込めて午前3時7分の針を刻んだ直径最長2・3メートルほどのサークルを建設。サークル内には地震があった過去の象徴として、「黒い太陽」をイメージした直径1・4メートルの黒い円盤を置く。両脇には遺族の了承を得た上で、犠牲者の名前と震災の記録を記した石碑の設置を予定している。
事業費は建設工事費、周辺の盛り土、張り芝などの用地造成費を合わせて973万円を計上。このうち900万円を復旧・復興基金繰入金で補い、残りは一般財源を充てる。
町総務課は「全ての町民が手を合わせる場所であり、地震を振り返って将来につなげていく場所になれば」と話す。

















