コンテナ型トイレ 災害時に供給 協定結ぶ 厚真町とウォレットジャパン

コンテナ型トイレ 災害時に供給 協定結ぶ 厚真町とウォレットジャパン
コンテナ型トイレ等に関する協定を結んだ厚真町とウォレットジャパン

 厚真町は10日、水洗洋式トイレをコンテナユニットにして提供する「ウォレットジャパン」(本社札幌市)と「災害時におけるコンテナ型トイレ等の供給に関する協定」を結んだ。同社の道内自治体との協定は北海道、北広島市に次いで3例目となる。

 協定は、町内で自然災害などの発生やその恐れがある場合に、避難所など必要な場所に同社が保有するコンテナ型のトイレを設置し、避難住民らへの供給と支援を行う内容。同社は2018年9月の胆振東部地震の際に被害の大きかった厚真、安平の両町、札幌市の避難所を支援した経緯がある。

 同社が保有する水洗トイレは、防水加工を施していることから丸洗いが可能なほか、尿の飛散を防ぐこともできるなど衛生面に配慮しているのが特徴。窓や換気ファンを設置し、清潔さを保つと同時に嫌な臭いを取り除く効果もある―とされる。このほか、大容量床下便層内蔵で8000回分ほど連続して使用が可能。室内も明るく、ゆったりとできる個室空間にしていることから普段の生活と同じ感覚で利用できるという。

 同日、町総合福祉センターで締結式が行われ、遠藤吉勝代表取締役は「どこにでも迅速に設置することができ、非常時でもストレスなく使える。清潔で安全安心なウォレットトイレの快適な利用を進めていただきたい」とあいさつした。

 宮坂尚市朗町長は、胆振東部地震で町民が避難所生活を強いられた際、「(仮設のトイレを使用するに当たり)不衛生な環境に不安や不満の声が陰ながら聞こえていた。トイレの質の向上はこれからの課題だった」と説明。協定を機に「災害時や非常時に機動力を生かし、さまざまな公共施設で使用する可能性がある。全ての備えに対し、いろんな角度で充実させることができるのでは」と期待を寄せた。

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