ホテル利用の新しい形 テレワークプラン 苫小牧でも普及進む

ホテル利用の新しい形 テレワークプラン 苫小牧でも普及進む
テレワークルームで原稿を執筆する記者。自宅や会社よりも集中して仕事に打ち込めた

 新型コロナウイルスの感染再拡大で、出勤せずに自宅や施設などで仕事をするテレワークの実施が一層求められている。この需要に応えるため、苫小牧市内のホテルでも日中時間帯に客室を使うことができる「テレワークプラン」を導入している。そのうちの一つ、スマイルホテル苫小牧(錦町)のテレワークルームを記者が実際に使ってみた。(姉歯百合子)

 利用したのは、午前8時~午後8時の最大12時間、テレワーク専用のシングルルームを使えるプラン。ベッドやテレビを取り除き、1人掛けのソファとテーブル、デスクとデスクチェアが置かれている。

 4月のある日、市内での取材を終え、午前11時にノートパソコンと資料、コンビニで買った昼食のパンを持ち込んでチェックイン。窓に面したデスクは明るく、資料などで散らかり放題の会社の自席よりも格段に居心地が良い。周囲の話し声や、電話の応対で集中力がそがれることもなく、少し面倒な原稿を午前中に仕上げることができた。

 午後からは取材相手にホテルまで足を運んでもらい、テレワークルームで取材を行った。追加料金を支払えば少人数の打ち合わせに使うことができる―という料金設定を活用した。プライバシーにも触れざるを得ない取材内容だったが、相手から「個室なので安心して話すことができた」と言ってもらい、ほっとした。

 この後さらに、ロビーで別の取材。ロビーは簡単な打ち合わせに利用可能とのことなので、事前に許可を得て使わせてもらった。ここでも落ち着いた雰囲気で取材を進めることができた。

 午後4時から、テレワークルームに戻って原稿執筆を再開。夕方は効率が下がる時間帯だが、「非日常的」な環境が集中力を高めたのか、2時間で2本の記事を書き上げることができた。午後6時にチェックアウトし、利用料金は追加料金込みで4900円だった。

 今回は使わなかったが、Wi―Fi(ワイファイ)を利用したリモート取材や、備え付けプリンターでの資料作りなど、執筆以外にも活用できそうだ。

 同ホテルでは1月下旬から客室の「デイユースプラン」を始め、その後、ベッドを取り除いた専用室を設けてテレワークプランもスタート。藤田裕行支配人(43)は「当初は、苫小牧ではあまりニーズがないのではと考えていた」と話すが、口コミなどで徐々に利用客が増加。最近では「家で仕事をするよりも集中力が増す」と、定期的に利用するリピーター客も出てきたという。

 このほか、市内では東横イン苫小牧駅前(王子町)、ホテルウイングインターナショナル苫小牧(表町)でもテレワークに使えるデイユースプランを設けている。

 まん延防止等重点措置の適用で7割の出勤者数の削減を目標にする札幌市をはじめ、全国で働き方の見直しが進んでいる。感染リスクの低減と業務の効率化に向け、ホテルという「第三の拠点」も選択肢になり得ると感じた。

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