新型コロナウイルスの緊急事態宣言が北海道に発令され、道が事業者に出勤者数の7割削減を目指すよう協力を依頼する中、苫小牧市内の企業も対応に追われている。ものづくりの現場はテレワークの導入が極めて困難だが、出勤した従業員同士の「密」を避けるなど、できる限りの対策を進めている。
従業員が市内最多の3400人規模を誇るトヨタ自動車北海道(勇払)は3000人以上が自動車部品製造の現場で働く。昼夜2交代制勤務を基本にしながら昨年4月以降、休憩を時差で取るなど密の回避を最優先に取り組んできた。本館の事務部門など約300人も、交代制で在宅勤務を続けている。
この1年間でインターネット上のシステムも構築し、本格的なテレワークが可能になった。社内勤務の際も食堂の空きスペースを活用したり、打ち合わせをウェブ会議にしたり。同社は「社内にいても点々と勤務している感じ」といい、常に従業員同士の距離を意識しているという。
出光興産北海道製油所(真砂町)は従業員300人弱。エネルギーを安定供給するための屋外作業現場で人員は欠かせない。昨年4月以降、在宅勤務は管理部門が中心だが、改めて部署ごとに在宅勤務を推奨している。緊急事態宣言を受けて体育館、社員用の飲食スペースの一部を利用停止にするなど、対策を再徹底している。
I・TECソリューションズ(表町)は、IT企業とあってテレワークを導入しやすい環境。昨年4~5月の緊急事態宣言下では、市内従業員約150人のうち約40人をテレワークの対象とした。ただ、効率低下など課題も多く、感染状況の落ち着きに合わせ、最近のテレワーク率は1~2割だったという。今回の緊急事態宣言を受けて「改めてできることをしていく」と、テレワーク率の目標を3分の2に引き上げ、導入を強化していく考えだ。
市が昨年4~8月、市内全事業者を対象に行ったコロナ影響アンケート調査では、テレワークを実施、または実施を検討している事業者は回答の2割に満たず、「業種的に導入が困難」が最多の声だった。市産業経済部はテレワークに関する相談窓口などを周知しつつ「テレワークが難しい職場もある」と理解を示し、「テレワークに限らず、ウェブ会議などICT(情報通信技術)を利用して従業員同士の接触を最小限にするなど、できる対策を進めてほしい」と呼び掛けている。
















