第74回北海道高校サッカー選手権大会兼全国高校総合体育大会サッカー競技北海道予選会室蘭支部予選会最終日は28日、苫小牧市緑ケ丘公園サッカー場で決勝が行われ、駒大苫小牧は北海道大谷室蘭に1―3で敗れて2連覇を逃した。3位決定戦は苫小牧東が苫小牧中央とのPK戦に及ぶ激闘を制し、6年ぶりに全道大会の出場権を獲得した。
大会は25日に開幕し、19チームがトーナメント戦を展開。5チームは学校事情で出場辞退した。上位3チームは6月15日に小樽市で開幕する道予選に出場する。
昨年の前回大会は新型コロナウイルスの影響で中止。2019年大会は駒大苫小牧が優勝を果たしていた。
▽決勝
道大谷室蘭3―1駒大苫小牧
▽3位決定戦
苫小牧東0―0苫小牧中央
(PK16-15)
▽準決勝
駒大苫小牧1―0苫小牧中央
道大谷室蘭2―0苫小牧東
苫小牧中央・遠山監督―やれるだけやって出た結果。全員で点を取ることができなかった。練習してきたことが、誰もできていなかったので、それぞれがゼロスタートで頑張ってほしい。
苫小牧中央・白﨑主将―PK戦で負けたのは悔しい。試合内容は良かったし、戦えていたけれど、決めるべきところで決め切れなかった。選手権では必ず全道へ行きたい。
―接戦も2連覇逃す
駒大苫小牧が北海道大谷室蘭に1―3で敗れた。決定的なチャンスを何度も演出したがあと一押しが足りなかった。MF小山田主将(3年)は「拮抗(きっこう)する試合を勝ち切れるメンタルと得点力を高めたい」と全道大会に向けて抱負を語った。
全体のラインを上げる攻撃的な陣形で大谷室蘭ゴールを幾度となく脅かした。パスをつないでディフェンスラインを崩してシュートまで持ち込む場面が多く見られ、岡崎監督は「雑な部分もあったけど、目指しているサッカーをしようとチャレンジしてくれた」とメンバーの奮闘をたたえた。
その攻撃の形は2点ビハインドの後半に結実した。FW田原(2年)がMF小笠原(同)と2対1の状況で抜け出し、ペナルティーエリア内でファウルを受けた。完全に守備を打開した形でPKを獲得。田原は「狙い通りにディフェンスの前に入り込めた」と振り返った。
1点差に迫ったがカウンターでダメ押しの3点目を献上して逃げ切られた。小山田主将は「不用意なファウルからの失点もあった。防げる失点をなくして全道では優勝を目指して戦いたい」と気合を込めた。
―死闘制し、6年ぶり全道の大舞台へ
苫小牧東が苫小牧中央とのPK戦にもつれる激闘を制し、6年ぶりに全道大会の切符を手にした。DF山崎主将(3年)は「全道では強豪との連戦になるけど、全力で戦いたい」と抱負を口にした。
試合は延長戦でも決着がつかず、PK戦になだれ込んだ。両チーム19本を打ち合う神経戦となったが、18本目でGK中倉が低めに入った球に反応しビッグセーブ。19本目で苫中央が外し、16―15でPK戦を終えた。「自分が止めて終わらせたかった」と中倉。「全道大会でもチームを救うセービングを見せる」と意気込みを語った。
準決勝の大谷室蘭戦では0―2と奮闘して見せた苫東イレブン。徹底した守りから得意とするサイドを使った攻撃を武器に全道大会で悲願の1勝を目指す。山崎主将は「心残りがないようにすべてを出し切りたい」と意気込んでいた。




















