イタリア人と日本人の若い夫妻が白老町北吉原344にピザ専門店をオープンした。昨年6月に白老へ移住した夫妻は、本場イタリアの味を提供したいと店を構えた。手作りの生地と白老産野菜などを使用し、まき釜で焼くこだわりのピザ。現在はテークアウトを中心としているが、ファンは徐々に増えており、夫妻は「多くの人に愛される店を目指したい」と張り切っている。
夫妻は、イタリア・シチリア島出身のアレッサンドロ・オルティ・トゥッロさん(30)と、札幌市出身の藤田琴音さん(31)。ワーキングホリデー制度を利用し、オーストラリアの小さな町ブルームで働きながら滞在していた2人は2019年に出会い、昨年4月に日本で結婚。琴音さんの実家がある旭川市でしばらく暮らした後、同年6月に白老町へ移り住んだ。琴音さんは「2人で国内各地を旅した際、自然が豊かで居心地の良さを感じる白老に魅了され、このまちに住み続けたいと思った」と言う。
飲食関係の仕事の経験を持つ夫妻は、アレッサンドロさんの母国イタリアを代表する料理ピザの専門店を持ちたいと考え、町内で店舗用の物件を探した。北吉原に空き家の賃貸物件を見つけ、室内の一部を改修。メニューを考えたり、まきを使うピザ釜などを用意したりと準備を進め、5月17日に「ALE’s PIZZA(アレズ ピッツァ)」の店名でオープンした。
メニューは、マルゲリータ(1300円)、ポテト(1400円)、野菜(1500円)、しらす(同)など豊富。通常より小さいサイズや、2種類のピザを組み合わせた「ハーフアンドハーフ」もある。生地は道産の小麦粉を使い、十分に発酵させた手作り。アスパラやタケノコなど具材の野菜は白老産で、北海道や地元の食材を積極的に取り入れている。
まき釜で焼き上げ、もちもちの食感に仕上げたピザのおいしさは口コミで広がり、地域住民を中心にリピーター客も増えている。アレッサンドロさんにとってピザは、幼い頃からいつも身近にあったソウルフード。「本場の味を楽しんでもらいたい」と言う。
夫婦二人三脚で切り盛りする店にはテーブル席もあるが、新型コロナウイルス感染拡大が続く現在はテークアウト中心に経営。琴音さんは「いずれはピザ以外のイタリア料理も提供し、温かな雰囲気の場にしていきたい」と話す。
営業時間は午前11時~午後2時と、午後4~7時。定休日は火・水曜。注文は携帯電話080(5822)1050か、Eメールalespizza888@gmail.com

















