男子400メートル エケ・ジュニア瑠音(道栄2年)V ―道高校陸上、室蘭で開幕

男子400メートル決勝で1位を確信しガッツポーズする道栄・エケ=15日、室蘭市入江運動公園陸上競技場

 第74回北海道高校陸上競技選手権大会兼秩父宮賜杯第74回全国高校陸上競技対校選手権大会道予選会が15日、室蘭市入江運動公園陸上競技場で開幕した。第1日は男女のトラック、フィールド10種目で決勝が行われ、男子400メートルで北海道栄のエケ・ジュニア瑠音(2年)が49秒12をマークし優勝。男子1500メートルでは道栄の廣田陸(同)=苫小牧和光中卒=が3分57秒35で4位に入り、エケと共に全国高校総合体育大会(7月28日~8月1日、福井市)出場を決めた。

 大会は道高校体育連盟、道陸上競技協会など主催。全道10支部の予選会を勝ち抜くなどした男女1916人が計41種目にエントリーした。競技は18日までの4日間にわたって行われ、各種目上位6人(一部種目を除く)が高校総体切符を獲得する。

 【男子】

 ▽400メートル (1)エケ・ジュニア瑠音(北海道栄)49秒12(2)日向(武修館)(3)ト部(恵庭南)▽1500メートル (1)菅原広希(札幌日大)3分54秒99(2)大西(東海大札幌)(3)大橋(札幌山の手)▽走り幅跳び (1)井倉大翔(函館工業)7メートル17(2)西迫(北見緑陵)(3)植村(札幌大谷)▽ハンマー投げ (1)橘龍生(釧路明輝)51メートル75(2)杉森(帯広農業)(3)玉手(滝川西)

 【女子】

 ▽400メートル (1)佐々木菜緒(北海)59秒20(2)伊藤(帯広南商業)(3)阿部(旭川大高)▽100メートルハードル (1)能戸美乃(市立函館)14秒35(2)鈴木(北海)(3)佐々木(市立函館)▽5000メートル競歩 (1)永井優会(北見緑陵)22分37秒59=大会新、北海道高校新=(2)斉藤茅音(遠軽)24分19秒79=大会新=(3)金子(同)▽棒高跳び (1)小野寺萌華(網走南ケ丘)3メートル30(2)内藤(帯広三条)(3)阿部(札幌手稲)▽やり投げ (1)高橋結衣(札幌光星)41メートル28(2)野村(函館大妻)(3)秋山(札幌厚別)▽ハンマー投げ (1)鈴木芽生(帯広農業)41メートル29(2)梅木(市立函館)(3)岩崎(函館水産)

― エケ、会心の走り
 道栄陸上部のエケが、男子400メートル決勝で会心の走りを披露した。「前半からプッシュしよう」と狙い通りに好スタートを切ると、得意とする最後の直線勝負で後続をぐんぐん引き離した。ゴールラインを通過して1位を確信し、右腕で力強くガッツポーズ。戦ったライバルたちから「おめでとう」と祝福され、笑顔がはじけた。
 レース前、道栄OBの森周志(現中央大3年)が2017、18年の高校総体同種目で連覇した際の動画を見てモチベーションを高めた。「記録はまだまだ及ばない」とはにかむが、前半の勢いそのままに走り切るさまは偉大な先輩をほうふつとさせた。
 神奈川県出身でナイジェリア人の父を持つ。中学時代は200メートル種目で県大会優勝や全国大会出場など実績豊富。400メートルは堀下監督の勧めで今年5月から本格的に取り組んだばかり。潜在能力の高さを見せ付けた形だ。
 「一歩一歩の推進力がすごい」と表現する森の走りを参考にしながら、「高校総体の決勝に進出して優勝できるまでになりたい。まずは47秒台を出せるようにする」とさらなる進化を誓った。

―男子1500メートル・廣田初の全国へ
 男子1500メートルに挑んだ道栄駅伝部の廣田(2年)が、初の全国大会出場を決めた。終盤まで上位争いを演じ堂々の4位入賞。「すごくうれしいし、これだけ走れる自分にびっくりもしている」と表情を和らげた。
 プラン通りの力走だった。「勝負できる位置に居ることを意識した」と序盤から上位集団でレースを展開。800メートル手前で他選手と接触し一瞬順位を下げたが、すぐさま外側からまくると終盤のスパート勝負でも道内の実力者と互角に渡り合った。
 中学まで全国出場経験はなかったものの、昨年秋の道高校駅伝では1年生ながら2区3キロを担うなど道内屈指の駅伝強豪校で頭角を現している。山中監督から「将来は駅伝の重要区間を任せたい」と期待される廣田は「体幹やスピードをもっと磨いて高校総体の決勝で勝負できるまでになりたい」と語った。

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